会議
この土日と体が重く起き上がることができず,ほとんど何もできないうちに週末が終わってしまった。今日もそれほど体調がよいわけでもなく,目を覚ますと午後1時をまわり,無理に起き上がった。
今日の夕方5時からバッハ・アカデミーの理事会があり,そこに参加せねばならないが,そうなると自宅を3時には出なければならない。ふらつきながらも支度をして,予定どおりの時刻に家を出た。
途中も体が重かったが,動いていればそのうち何とかなるだろうと思い,とにかく電車で品川まで出て,20分ほどタリーズで休み,そのまま徒歩で大学までいった。
理事にはなっているものの、実際に理事会に出席したのは今回が初めてである。以前は体調が今よりももっと酷かったために、とても講義日以外で大学に行くなんていうことはできなかったが、今回は何とかなった。
パイプオルガン
会議は前年度報告と今年度計画についてであるが,新設予定のオルガンのことが問題らしかった。実際に設置して使えるようになるまで少しかかるようで,当初の予定より遅れるとのことだ。
しかし,楽器,特に古楽器を扱っている人間であれば誰でも理解できることなのだが,楽器を注文して,最初から予定通りに納品されるなんてことは滅多にない。注文して実際に届くまで数年待つ場合もあるし,何年待ってもできない場合だってある。
製作者の製作意欲というのも出来上がる楽器の質に大きく影響し,一旦悪くできあがってしまったものは,その後どれほど調整したとしても,それ以上は良くならない。
時間を気にせずに製作者が納得のいく仕事ができるならば,質のよい楽器ができる可能性が高まる。まして機構が複雑なオルガンである。下手に納期を気にすることは,これから数百年にもわたる無形の価値に対してマイナスに働く可能性は高いであろう。
この点,理事の判断としては,製作者の意図をなるべく尊重したいとのことであった。
現在,日本のさまざまなホールにパイプオルガンが設置されているが,そのうち幾台が本当に質の高いものであろうか。本学がオルガン文化 — あるいはそれを中心とした音楽文化 — に対して,幾らかでも歴史的な寄与ができるか否かを決める重要な時期にあるのではないだろうか。
旧ウェブ日記2008年7月7日付