ビリヤード・サークル 

MGU

引き継ぎ

年度末ということもあり,各学生サークルの引き継ぎも行われる時期ではあろう。私も卓球部とビリヤード・サークルの顧問を兼任しているために,その書類関係で学生からの連絡をもらうのもこの年度末・年度初めである。

2月末にビリヤード・サークルの今年度責任者がメールをよこし,次期役員を紹介したいからその時間をつくってほしいと連絡があった。それで,精密検査後に体力が十分に回復していると思われる今日を選んでおいた。

新役員は来年度3年生であり,従って,現在2年生であることから,戸塚校舎のほうがいいというので,私の研究室で会うことにした。次期責任者と会計,そして現責任者と昨年度責任者の4名がきた。私の研究室は普段は物置と化し,人が大勢来ることを想定していないレイアウトになっているので,立ち話をすることになった。

昼食

その後,折角このためにだけきてくれたから,昼を一緒にしようかと言ったら,現責任者はこれから就職活動の面接があるといい,また,次期責任者もバイトがあるという。それで残りの二人を連れて,戸塚駅近辺にある店でランチをとることにした。

イタリアンでランチ・セットということになると1,500円であれば安いほうだろう。しかし,おごるということになると,一月ひとつきに4名が限度だろう。そうそう多くの学生に平等に振舞うなどということもできない。

都合で来れなかった学生には申し訳ないと思いながら,ついてきた学生にしても教員と一緒に食事などというのは滅多にないだろうから,これも彼ら個々人の運だとわりきって,とにかく歓談を楽しむことにした。

学生と

実は,本学に就任して以来,学生と食事するという機会をもてずにきていた。忙しさにかまけていたということもあるが,その機会があるときには疲労と体不調とが重なり,無責任な約束をしたくなかったということが大きな理由である。

例えば,「教養原論」をとっていた学生らなどは,学習能力の高さということは別として,熱心に聴講し,興味深い質問をしてくれて,それで授業の時間がもったようなものであるから,本当のことを言えば毎週でも昼食に誘いたかったが,この数年は特にその元気がなかった。

食事を共にするというのは,単に学生の仲間になっておしゃべりしたいということではなく,授業時間の知的教授というものを越えて,人格的な交わりをするということであり,それが叶わなかったことが悔やまれる。

初めてそのような機会に恵まれて,その後も何か幸せな気分だった。


旧ウェブ日記2007年3月14日付

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