先ずは戸塚校舎へ
午前中2コマ。1時限はいいとして,2時限の哲学(専)は先週来なかった3人の学生が来た。
それでまた研究室にその分のテキストを取りにいって,そのまま授業を始めたが,先日決めた最初の部分の担当者が遅刻してきたため,先週来ていたもう一人の学生にお願いしていた。
その学生がちゃんと予習してきてくれたお陰で,何とか授業を終えることができた。次回の分担を割り振ったが,教育実習などでそれぞれ抜ける期間などもあるので,そうして事情を紙に書いてもらって回収した。
昼
ラウンジで弁当を食べながらYO先生と歓談。先生も3時限の講義を控えているのでそれほど長い時間は話していられないのだが,やはりルネサンス思想をきちんとやっている人と話ができるのは楽しい。
いつかルネサンス研究会で話をしたらどうかと私におっしゃるので,秋に教父研究会でアウグスティヌスの17世紀における影響史の話をすることになってしまったと伝えると,思った通り,「何でそんなことになったんだ」と爆笑になった。
まあ,例のメルセンヌのマイクロフィッシュの話をちょっとすると興味深いとおっしゃっていた。また例の数理思想史の著書も是非書いてほしいということだった。私自身は余り現実味のないことなのだが,そういう後押しがあると,「やっても悪くはないかな」と思うものだ。
苦情
その楽しい歓談のひとときも束の間,庶務に日帰り出張費の手続きをしにいって,またそこでちょっと立ち話になった。
やはりこの時期は,登下校中に学生らが出す騒音に関して,大学の周辺住民からの苦情が多く出のだそうだ。そればかりか,大学ができる以前からそこに暮らすある住民の方の話があって,それによると,学生の話している会話の内容が年々変化してきているという。以前は読んだ本の内容についての議論などが多く聞かれたらしいが,最近では誰と誰が付き合っているとか,先生がどうしたとかのくだらない内容になっているという(その住民の方がそう言っているとのこと)。
学内での問題もいろいろあるが,余り外で大学の醜態を晒してほしくないものだ。もちろん,全ての学生がそうだというわけではないだろうが,それが一部であったとしても,他から見た場合には,その一部が全部になってしまうことはままあるわけであるから。
コピー
研究室に戻ると,今度は先週紙に焼き付けたメルセンヌのごくごく最初と最後の箇所(主として目次とか索引)を更に携帯用にコピーした。直接焼いたものは原版として,読みたい部分をコピーしてもっておくのが安全だろう。それから,今まで作成した授業用プリントを整理して,いらないものを捨てることにした。
そうしているうち,ずっと捜していたクラヴィウスの数学全集の「序文」が出てきた。
よかった。こんなところにあった。それで,とにかくいらないプリントを処分しようと3階に降りていくと,以前も私の講義を聴講しておられた実験助手の方にばったり出くわし,またそこでちょっと立ち話になった。また時間があったら講義に参加したいとおっしゃっておられた。「退屈でなければお出で下さい」とお答えしておいた。
飛脚(日帰り出張)
ここで時間になった。というのは,今日は夜に今度は白金校舎で生協の理事会があり,移動しないといけないからだ(本学ではこれを「飛脚」と称している)。その上,それに参加する前には,卓球部の役員と会い,顧問承認手続きの書類に署名・押印する約束をしている。
余裕をもって行くためには,午後4時の教員用バスに乗らねばならなかった。品川駅に着いてちょっとだけ余裕があったので,途中にあるタリーズで小休止をとることにした。
白金校舎に着き,教養教育センター共同研究室に行くと,3名ほどセンターの先生方がおられ,丁度会議を終えて帰ろうとしておられた。ちょっと一杯だけひっかけてから帰るということで,お誘いを受けたが,これから仕事だと話すと,また機会があったらということになった。
それよりも,このままだとセンター共同研究室の施錠ができない。それで一旦出て施錠してもらい,私が守衛のところで改めて鍵を借りて開錠することにした。
施設備品
それでセンターに戻ってくると卓球部の学生が一人来ていた。が,もう一人がまだ来ていないというので,ちょっと待って,それから書類の件にうつった。
それ自体は大したことではないのだが,部内のことで何か困ったことはないか聞いてみた。すると,最近の公式戦での卓球台の色は「青」になっているのだが,横浜校舎の体育施設の台は未だ「緑」で,それを何とかしたいということらしかった。
大学の施設備品なので,部の方で勝手にするというわけにもいかないだろう。そのことについていろいろ検討してみたほうがいいんじゃないかと言っておいた。
生協理事会
さて,その後,今日一番のお仕事である生協理事会に出席した。
会場は記念館2階。困ったのは,新年度の会議から,実出席でなければ決が採れないことになったということだ。報告事項はいいとしても,審議事項に関しては,定足数に満たなければ可決できないことになる。
ところが,昨日の時点では,定足数よりも3名多い数だけ出席できることになっていたにもかかわらず,会議が始まっても来ない理事がいる。審議事項に入ってから,その定足数を満たすために,あちこちに電話連絡をしたりして,とにかく今参加できる理事に呼びかけた。これで会議が1時間ほどストップした。
こういうときにはつくづく,白金校舎で会議をやるんだから,白金校舎に研究室をもつ文学部教員に代わってほしいと思う。専務理事は幾度も申し訳なさそうに,「ときどきは横浜校舎で開催しましょうか」とおっしゃっておられたが,文学部では冗談にもそんな思いやりのある言葉なんかかけられたことなどない。
まあ,今,丁度デカルトの講義で天動説・地動説の話をしているところだが,自分らの狭い視野でしか世界を見ることができないという時代遅れの真理観っていうのが文学部のド文系人間の思考ですわ。科学・数学音痴であるばかりか,そのコンプレックスから,逆にやたら自ら理解もしてない科学用語を使いたがったりする。やがて行き着く先は真っ当な人間に詭弁を暴かれる恥ずかしい人間なんだよな。(また夢見が悪くなりそうな変な方向に話が逸れたな。)
それで,一時はどうなることかと思ったが,どうも教務の職員の方が途中で無理やり仕事を切り上げて,参加してくださり,それで成立した。そしてやっと解放された。
帰りは生協理事長でもあるTT先生と帰路を共にした。先生は自転車にも乗られるので,その話をしながら品川に向かい,電車に乗ってからは,元一般教育部から分属になった先生方の話になった。
方々に散らばったので,逆に方々からの情報が入る。まあそれでも今の哲学科目の現状,というよりも,その現状に対する教授会の無理解には誰しもが驚く。言って何になるというわけでもないが,尋ねられれば説明せざるをえないだろう。
「いっそのこと最初から○○○学部に移籍していたらよかったんじゃないか」とも言われたが,各学部学科の受け入れ人数や条件などの問題もあり,いずれにせよ難しかっただろうと答えると,それもそうだと頷いておられた。
私は戸塚駅で乗り換えだったので,そこで別れ最寄り駅で下車してバス停に行くと,ぎりぎり11時発最終バスに間に合った。
旧ウェブ日記2008年4月22日付