厄介な書式

MGU

そろそろ書籍代の研究費請求をしなければならないので,その申請書の作成をすることにした。

ところが,フォームがExcel形式になっているため,私の環境でこれを扱おうとするとLibreOfficeで作業を行わなければならないのだが,このところ人事課で用意するフォームは,これとは互換性がなくなってきている。

それで,年に数度ほどしか使用しないWindowsをブートさせて1,その上でMS Officeを使って作業しようとしたところ,それでもやはり,印刷する際にどうしても下のほうが切れてしまう。元々のファイルが,面倒なマクロなどを使用するなどの問題を抱えていた可能性がある。

こうして,通り一辺倒の入力作業だけで,3時間ほどかかった。あれこれ調整しても,全く改善されないので,諦めてそのまま提出することにした。

以前から互換性のあるファイルを準備してくれと要望しているのだが,年々ますます酷くなる一方である。この程度の書類で,何故,特定のOSに依存しないTeX形式のフォームも作成できないのだろうか。


その後,事務を通じて研究支援課のほうにクレームが上がったらしく,OneDrive上でMicrosoft 365のアプリを使用して編集できるよう,フォームを変更したとの連絡が届いた。

確認してみたところ,私の通常の作業環境でもブラウザ上で編集・印刷が可能であり,しかも型崩れなども生じることなく,スムースな作業を行うことができた。

そもそも,わざわざ予算を割いて学生教職員の別なく全学的に導入された統合型クラウドサービスがありながら,その機能を全く無視して業務にあたっている — 特に教員組織に言える — ということ自体,不思議でならないのだが……

20数年前,私が本学に入職した直後に指名されて情報センター長補佐をやっていたときには,こうしたクラウドサービスなど存在もせず,それでありながらも,今現に使用可能であるような状態を教職員が一丸となって構築しようと努力していたものなのだが,ツールが進歩すればするほど,それを使用する人間の側の知能は退歩していくというのが現実のようだ。

  1. 以前にも記したことがあるのだが,私のデスクトップ環境は,LinuxとWindowsのデュアルブートになっていて,普段はLinuxが立ち上がるのだが,BIOSによってWindowsをブートするように切り替えることができる。
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