種子

MGU

2時限目

頭重が酷く,大学では胃腸に不快感があった。でも何とかなった。

哲学(専)は,受講者が一人だけ。今メールが使えないので,教務を通して「4年生だが,どうしても受講したい」という連絡が来ていた。

どうせ教職関係の単位が必要なんだろうと思っていたところ,本人と話してみたら,卒業単位はもう間に合っているが,前にデカルトの本を読んだことがあって,どうしても卒業前に「哲学」の授業でデカルトを学んでみたかったんだという。

信じてみよう

今の私に何かを教える力があるだろうか。だからこそ,今は,この子の力を信じてみよう。

Habet enim humana mens nescio quid divini, in quo prima cogitationum vtilium semina ita jacta sunt, vt sæpe, quantumvis neglecta & transversis studijs suffocata, spontaneam frugem producant.
(René Descartes, Regulæ ad directionem ingenii, Reg.IV, AT-X, p.373)

実に人間的知性は何か知らぬが神的なものをもっている。そこには有益な思惟の最初の種子が蒔かれていて,どれほど蔑ろにされ,また,核心を捉え損ねた修練によって,どれほど抑圧されようとも,しばしば,自発的な成果を生み出すものである。(ルネ・デカルト『精神指導の規則』より)


旧ウェブ日記2010年4月27日付

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