先週から,クヴァンツの有名な〈サラバンド ト長調〉を浚い始めた。
IMSLP では,これが収められている曲集は “Fantasies and Preludes, Giedde I.45” と付けられているのだが,どうも確定的な呼称はないらしく,“8 Capricier” と呼ばれていたりして,動画サイトに投稿されている演奏動画を見ても,皆てんで勝手に記している。
単に吹き飛ばすだけならば所見で十分なのだが,今は音楽的なことを度外視して徹底的に基礎訓練をやり直すために浚っている。G-Dur(ト長調)なので,トニック(主和音)が g-h-d の「硬い音」のみで構成され,その中に c-e の「柔らかい音」が混ざるので,タンギングとアンブシュアの訓練にはもってこいだ。
トラヴェルソ(1キー・フルート)吹きは皆この曲が好きらしく,YouTube でも公開されているものが多いが,殆ど基礎ができていないものだらけで,余り参考にならない。
そんな中で,Rafael Guedes 氏がお手本となる演奏をしてくれている。
只,この演奏でも音の立ち上がりに不満がある。
とにかく,タンギングでショックを与えて発音する悪癖を是正し,単に音をクリアに切ることができるよう訓練し直さないといけない。